❚ BESTX

精密加工機は、4mもの材料を高速で回転させながら加工を行うため、振動による 「ねじの緩み」 が原因のトラブルが相次いで発生していました。
そこで緩み難く、緩解させるときには簡単で、繰り返し使用が可能なナットの開発に着手したのが始まりでした。
 その結果、誕生したのがべステックスナットです。このナットはナットとホールドワッシャ(専用ワッシャ)の組み合わせで構成されています。

特徴

① 緩み止め効果が非常に高い。

 

② 繰り返し使用が可能である。

 

③ ダブルナットやプレペリング型ナットに比べ施工時間が早い。ナット及びホール
  ドワッシャの構成で(締付作業が1回で済むため)従来品と全く同様に行える。

 

④ 締付時はナットの手での早送りが可能で、しかも締結完了と同時にプレペリング
  トルク(ボルト軸力開放時の緩めトルク)が発生するため、ボルト軸力が減少し
  てもナット脱落の危険性が小さい。

 

⑤ ワッシャレスが可能である(べステックスのホールドワッシャには、もともと座
  金の機能があるため)従来品がナット+ナット+スプリングワッシャ+座金の計
  4点に比べ、べステックスナットは、ナット部+ホールドワッシャの2点のみで
  部品点数を減少できる。

緩み止め効果

普通のボルトとナットには、多少のガタが存在する、このガタはなければ、ボルトとナットは簡単に締めることも緩めることも出来ない。べステックスナットは、このガタを締結を完了したと同時にホールドワッシャで吸収をすることが出来る。
 ナットを締め付けることでボルトの締付軸力①が発生すると共に、ホールドワッシャには凸部外周面のテーパ構造と偏芯構造によりボルトを横方向に押す力② とクサビ効果③が発生する。また、ホールドワッシャにはスリットが設けてあるため、ホールドワッシャの凸部外周面がナットの凹部にならいながらホールドワッシャがボルトを抱き込むように内外径若干小さくなる。

① ボルトを抱き込む

② くさび

③ ボルトを押す

④ 軸力

⑤ 座面効果

⑥ ピッチエラー

ホールドワッシャ内径面がボルトねじ山に押さえつけられることによって写真-2のようにホールドワッシャの内径面に意識的にね
じ山を転写し、締結時のボルトとナットのガタを吸収する。
締付軸力①と共に、ボルトを横方向に押す力②により、ホールドワッシャ、ナット、ボルトが一体化し、緩み止めトルク(プレペリングトルク)を維持できる。

 

 また、ナットとホールドワッシャがテーパー部のクサビ効果③で一体化している間は、ボルト軸力が低下してもボルトを横方向に押す力②があるため、プレペリングトルクを維持し、それ以上のナット回転緩みやナット、ボルトの脱落を防止することも可能である。

NAS式試験結果

べステックスナットは、NAS式振動試験でんも耐久性が実証できただけでなく、試験後の戻りトルクや更に一回転戻しても戻しトルク(プレペリングトルク)が発生する。

施工例

締結装置

分岐器(クロッシング)

継目板

直結8形締結装置